開山忌によせて——超翁禅越和尚のこと


毎年3月1日は、成道寺の**開山忌(かいさんき)**です。

成道寺を開いた開闢始祖(かいびゃくしそ)・超翁禅越(ちょうおうぜんえつ)和尚の命日にあたり、その遺徳を偲んで法要を営みます。

超翁禅越和尚について

元亀2年(1571年)3月1日、超翁禅越和尚は示寂されました。成道寺を開創してからわずか5年のことでした。

和尚はもともとこの地を臨済宗の寺院として守っておられましたが、道中で曹洞宗の月洲周隣(げっしゅうしゅうりん)和尚と出会い、師と仰いで曹洞禅を学ばれました。帰山後、檀家の皆さまと話し合いを重ね、曹洞宗への改宗と成道寺の開山を月洲和尚に譲ることを決められました。

これは仏教の世界で「譲功開山(じょうこうかいさん)」と呼ばれる、師への深い礼儀です。

450年以上にわたる歩み

超翁和尚が礎を築いてから、成道寺は幾度もの火災や地震を乗り越えてきました。

宝永4年(1707年)の宝永地震、安政元年(1854年)の安政東海地震——そのたびに、歴代の和尚と檀家の皆さまが力を合わせて再建を果たしてきた歴史があります。

今に受け継がれるもの

お寺というのは、建物ではありません。そこに集まった人々の祈りと、代々受け継がれてきた縁の積み重ねです。

開山忌は、そのことを静かに思い返す大切な日です。

合掌