「レンズ」を付け替える
もし、自分の心が「恐ろしいヘビ」ばかりを映し出しているとしたら。そのとき、無理に「怖がるな」と自分に言い聞かせても、うまくいきません。
『考相経』というお経が教えるのは、「そのレンズ(ニミッタ)を、別のものに付け替えなさい」という智慧です。
「ヘビだ!」と決めつけていた心を、 「これはただの古いロープかもしれない」 「あるいは、ただの影かもしれない」 と、別の捉え方に置き換えてみる。
東浩紀氏がいう「訂正する力」とは、この、心が勝手につかみ取ったイメージを、何度でもしなやかに塗り替えていく力のことです。
自分の心が見せている世界を、絶対だと思わない。 「あ、また別のニミッタ(影)を作っているな」 そんなふうに自分を眺める「ゆとり」が、心に本当の寛容さを連れてきてくれます。